11/6(日) 東京体育館にて、極真空手の全日本大会2日目が開催されました。
前日の1・2回戦を勝ち上がった32名の精鋭が、3回戦、4回戦、準々決勝、準決勝、決勝戦と過酷な5連戦に挑み、
日本一の座を目指す過酷なトーナメントです。
見事、高橋佑汰選手が準優勝しました。
総勢128名のトーナメントにおいて、とても価値のある成績です。
正直なところ、敗れてしまったのはとても悔しい気持ちです。
練習やトレーニングにおいて常に全力を出し続ける。一切手を抜かない。
トップアスリートといえど、そうゆう選手はごくごく稀です。ですが、高橋選手はそれを体現出来る選手です。
以前からその姿勢は変わりませんが、今年の高橋選手は心・技・体の全てをあわせ持ち、さらにレベルアップしていました。
王者の資格があると感じました。それだけの事を積み重ねていたように見えます。
残念ながら目指した場所には届きませんでしたが、
これだけの選手( 下に記載 )と戦い勝ち上がったのですから胸を張ってほしいと思います。
3回戦はウクライナの選手に打ち合いを展開、4回戦は過去に1勝2敗の戦績で、体重別の元日本王者である強豪中村昌永選手を圧倒、
準々決勝は昨年の世界大会第5位で、今大会の参加選手では最高順位という格上のロシアのエース、アショット選手から技ありを奪い判定勝ち。
準決勝は日本人選手四強の一角、荒田選手から胴まわし回転蹴りという大技で技ありを奪い判定勝ち。
劣勢を強いられながらも最後まで諦めずに攻め続け技を極めるという、ある意味では「神ってる」戦いぶりでした。
決勝戦はまたしても四強の一角、鎌田選手。
今年6月の体重別の全日本大会、重量級決勝戦と同じ対戦カードとなりました。
両選手は、極真空手において最高峰のテクニックを持ち、今大会も一本勝ち、技ありを量産してきました。
どちらも蹴り技を得意とし、今年から改定された新ルールに最も適応しているのもこの二選手ではないかと思います。
ゼッケン1番高橋選手、ゼッケン128番鎌田選手と優勝候補の二選手に与えられるエース番号を背にしたこの上ないカードです。
やはり試合展開は蹴り技の応酬、当たれば決まるその緊張した空気が会場を包みました。
まさに手に汗握る極限の攻防の中で、高橋選手が放った上段内まわし蹴りを鎌田選手が即座に受けて、
針の穴を通すような見事な左上段まわし蹴り。高橋選手も躱しはしたものの勢いで後ろに転倒を余儀なくされ、技ありを取られ敗れてしまいました。
決勝戦に相応しいハイレベルな試合展開でしたが、今回は鎌田選手に軍配が上がりました。紙一重でした。
試合後のダメージを見ても、簡単にまた頑張ってくださいとは言えませんが、やはり高橋選手の華麗な試合、そして練習への姿勢、
それを見ていると何とか優勝してほしい。そう強く思う選手です。
まわりに感動を与える試合をまた見たいと願う方々が多くいると思います。
ゆっくり休んでから、また挑戦しましょう!!
お疲れ様でした。
樋口知春選手
初めての全日本大会は3回戦敗退でした。
相手はロシアの強豪コンスタンティン・コバレンコ選手。
大きな舞台で緊張も計り知れない状況の中、自身よりも大きな相手に果敢に立ち向かいました。
ですが圧力に押され、耐え切れず技ありを奪われてしまいました。
しかし、19歳、まだまだ急成長著しい時期。
先の高橋選手でも、初出場から準優勝まで6年の歳月がかかりました。
これからもたくさんの壁があり、挫折も経験するかもしれません。
それでもそれを乗り越える底力を持っている選手です。
また次回の活躍が楽しみです。
2016/11/09
written by: 千田